第2回合同講演会の開催(平成21年3月5日開催)


 都市みらい推進機構、都市地下空間活用研究会及びアーバンインフラ・テクノロジー推進会議(UIT)の三者合同による第2回目の講演会を開催いたしました。
 第2回は、舟引敏明 公園緑地・景観課 緑地環境室長をお迎えし、『地球環境問題と都市緑化、景観・歴史まちづくりの推進』と題して講演会を開催しました。
 
 講演では、「地球環境問題と都市緑化」と「景観・歴史まちづくり」と大きく二つに分けパワーポイントを用いて説明をしていただきました。
「地球環境問題と都市緑化」では、IPCC第4次報告書・スターンレビューなどの地球温暖化問題、京都議定書上の都市緑化等の位置づけ、ヒートアイランド対策・熱帯夜対策としての緑化、人類の生存に不可欠な条件である生物多様性の必要性、生物多様性の経済学中間報告、COP(生物多様性条約締約国会議)のCOP8クリチバ宣言・COP9ボン宣言、生物多様性の国家戦略、生物多様性基本法の成立、生物多様性のビジネス・企業への影響、良好な緑地環境をつくる政策、これからの取組みとして公共投資主導型から地域の取組みを支援する政策、国民・企業の活動にインセンティブを与える政策への方向転換、都市緑化・緑の保全におけるCSR、など地球環境と都市緑化に関する現状と課題、今後の方向性、などについて、景観・歴史まちづくり」では、歴史・まちづくりにおける明治からのあゆみ、景観の乱れの進行、景観形成における共通理念の不在・景観訴訟からの問題提起などによる景観法の誕生、景観法の性格・特徴・制度、景観形成総合支援事業、景観まちづくり教育の取組支援、景観形成の経済価値評価、歴史まちづくり法制定に向けた国土交通省・農林水産省・文化庁における方向性の一致、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律の命名の謂れ、歴史まちづくり法のスキーム、国が積極的に関与する理由、 国の支援内容、歴史的環境形成総合支援事業、1月19日に計画認定を受けた認定歴史的風致維持向上計画事例(5市)の紹介、などについて、景観緑三法及び歴史まちづくり法の制定に携われた舟引室長の体験談も交えて、限られた時間内でしたが詳しく説明していただきました。


第1回合同講演会の開催(平成21年1月20日開催)


 都市みらい推進機構、都市地下空間活用研究会及びアーバンインフラ・テクノロジー推進会議(UIT)の三者合同による講演会を開催いたしました。
 国土交通省都市・地域整備局が2008年7月に組織再編したことによる再編後の同局の行政の課題や方向性について、関係各課から講師をお迎えし、今後、数回にわたりシリーズで各課のご講演をいただくことを計画いたしました。
 初回である今回は、阪井清志都市計画課都市計画調査室長をお迎えし、『都市交通・都市計画の実態と今後の方向性について〜先進諸国と日本との比較を通じて〜』と題して講演会を開催しました。
 講演では、(1)都市・地域整備局の組織再編、(2)人口動態・都市構造の国際比較、(3)交通実態の国際比較、(4)日本の都市における課題、(5)持続可能な都市を目指して、(6)持続可能な都市形成に向けた取組み、(7)持続可能な都市形成に向けた調査の展開、についてご説明をいただきました。

 講演要旨
 「人口動態・都市構造の国際比較」では、ヨーロッパ諸国やドイツの人口動態と今後の見通し、成長都市・縮退都市、都市構造の比較・経年変化・昼夜間人口比、市街地の拡大ではフランスのリヨンの事例、等
 「交通実態の国際比較」では、先進諸国のモータリゼーションの進展、代表交通手段分担率、公共交通の機関分担率の推移、日本の地方都市における公共交通の現状、都市圏における公共交通の採算性の国際比較、等
 「日本の都市における課題」では、人口減少・少子高齢化、モータリゼーションの進展、拡散する市街地、地球環境問題への対応、財政制約の高まり(都市運営コスト増大)、等
 「持続可能な都市を目指して」では、交通手段と移動コスト・エネルギー消費、都市のコンパクト性と公共交通に関する国際都市比較、持続可能な都市構造形成の基本的考え方、等
 「持続可能な都市形成に向けた取組み」では、ドイツの拠点・交通軸の強化・トラムトレインによる交通軸強化・交通計画と土地利用計画との連携、アメリカのポートランドにおける交通計画と土地利用計画との連携、アメリカやフランスにおける交通結節点における都市開発の推進、ワシントンにおける駅周辺開発の効果、等
 「持続可能な都市形成に向けた調査の展開」では、パーソントリップ調査の概要、交通調査の応用としての省CO2 型都市構造の検討、都市交通GIS の概要・活用事例、ポートランドにおける都市計画GIS の活用事例、RLIS(Regional Land Information System)の概要及びポートランドでの活用事例、都市構造の代替案比較評価、ドイツにおける土地利用交通モデルによる政策評価、都市間比較・ベストプラクティス(Urban Audit)、等
 など、それぞれにおいてデータや図表により現状・課題・問題点・方向性等について詳しく説明をいただき、諸外国の取り組み事例を我が国にどう活用していくかなど、貴重な講演を行なっていただきました。
 次回開催は3月5日を予定しておりますが、皆様方からのご意見・ご要望を参考に、国土交通省関係各課にご協力をいただきながら、本シリーズを進めてまいりたいと考えております。


平成20年度第2回講演会「都市計画をめぐる最近の動向」


10月30日第20回技術研究発表会の論文発表後、国土交通省都市・地域整備局都市計画課  阪井清志都市計画調査室長から標記の演題で講演をしていただきました。
資料はこちら(PDFファイル)


平成20年度第1回講演会「低炭素化社会と都市」


5月26日第21回通常総会終了後、伊藤 滋 UIT会長(早稲田大学教授)と早稲田大学 小澤 一郎 教授から標記の演題で講演をしていただきました。

「低炭素化社会と都市」講演会記録・資料(PDFファイル)