このプロジェクトは名古屋港の市街地に最も近い地区を物流の場から県民・市民が港や海と
ふれあうための場へと転換を図ることを目的として、再開発整備を行ったものである。名古屋港管理組合は
「現存する倉庫を残して有効活用」することを基本方針として、その耐震補強などを含む公共事業をPFIで実現することを計画。
SPCの独立採算とすること、賑わいの場の創出することを条件とし、民間事業者特定の事業コンペを実施した。
選定された民間企業はSPCより借地・借家し、1950年代のイタリアをテーマとしたショッピングモールを建設。
最寄り駅である地下鉄「名古屋港駅」の利用者増加、隣接する商店街の活性化、港湾施設集積地のイメージから市街地の外縁部
というイメージに変化を与えるほどのインパクトを持つプロジェクトとなっている。
・土地は15年の事業用借地、土地の賃料は8,000万円/年
・行政財産を民間に貸し付けるためにPFI事業を選択。総事業費52億円。
・資金調達はセラヴィ鰍フ資産を担保とした融資。
【独創性】
・施設特性に応じた事業方式の使い分け。収益事業はPFI本体(SPC)とは切り離し、リスクは親会社に移転
・地区内の施設の特性に応じて、BTO、BOT、ROTの3つの事業方式を使い分け。
・ROTにより改修した倉庫群を部分貸付し、便益施設として収益性を高めるPFI付帯事業を組み合わる。
【先導性】
・緑地(港湾事業)として国内初のPFI事業
【独創性】
・SPCへのテナント出店要望が多く寄せられたが非日常空間を演出するため、セラヴィが8割を直営。
(22,000uの8割)。商店の入れ替えは直営であるため比較的楽にできる。
・施設はテーマパーク型ショッピングセンター。テーマは1950年代のイタリアベネチアをモチーフ。
・リピーターを確保するためイベントを手厚く展開。
【先導性】
・ガーデンふ頭全体の活性化、賑わい形成を先導、年間200万人目標を4ヶ月で達成
・地下鉄利用客数の大幅増加、周辺地区での商店街の賑わい再生、外国人等の居住・来訪の増加など地域全体の活力増進