テーマ
- GXで実現する持続可能で魅力的なまちづくり
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気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化など、気候危機とも言える状況に鑑み、地球温暖化対策は一国にとどまらない世界レベルでの待ったなしの課題であり、我が国でも2050 年カーボンニュートラルの実現、気候危機への対応など、グリーン社会の実現は重要な政策課題となっています。
特に、国土・都市・地域空間とそこで展開される様々な社会経済活動を支えるインフラや、住宅・建築物、自動車・公共交通等の輸送機関等の膨大なストックは、カーボンニュートラルの実現や気候危機に対応する持続可能で強靱なグリーン社会の基盤となるものであり、長期的な視点を持って、環境・社会・経済の統合的な向上を図る戦略的なマネジメントの構築の観点から社会システムのイノベーションを図っていく必要があります。
このため、国土交通省では2021年7月に「国土交通省グリーン社会実現推進本部」を設置し、「国土交通グリーンチャレンジ」として、2050 年の長期を見据えつつ、2030 年度までの 10 年間に重点的に取り組む分野横断・官民連携のプロジェクト、政策パッケージをとりまとめられ、各種施策が推進されています。
また、気候変動対策に加え、生物多様性の確保、Well-beingの向上等の社会的要請に対応するため、都市緑地の多様な機能の発揮及び都市におけるエネルギーの面的利用を推進するまちづくりGXを推進することとしており、2024年の通常国会において「都市緑地法等の一部を改正する法律」が成立し、11月8日に施行されました。
このような中で、様々な活動の舞台である都市においては、都市のコンパクト化や公共交通の利便性向上、都市緑化の推進、省エネ・再エネ導入の推進等に新たな技術の活用等も含めてより積極的に取り組んでいく必要があります。
また、この取り組みでは、多様な地域・主体との連携が必要不可欠であり、環境関連分野のデジタル化により効率的、効果的に進めることも重要です。
そのため、DXの推進や分野横断的なデータ連携、オープンなデータプラットフォームの構築とあわせて取り組む必要があります。
以上の観点から、第36回技術研究発表会は『GXで実現する持続可能で魅力的なまちづくり』をテーマとして開催いたします。